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きみの手を引いて:番外編4

   

 R-18BL小説です。18歳未満の方、BLに嫌悪感を持たれる方はご遠慮下さい

 

 第4話 
     

    
 ─── 悪魔って名乗らないんだっけ。

 男がベッドの脇で服を脱ぎ捨て、裸になるのを見ながらそんなことを考える。
 オレは男の名前を知らない。部屋の、ドアプレートになんか書いてあったような気がするけどよく見てなかった。

 あつあつとろーりチーズのピザの幻に目が眩んでいたからだ。オレはバカだ。痛感。
「……ん、ぅ」
 膝を割り、のしかかってきた男に首筋を吸われ、変な声が出る。

 反射的に男の肩に手をかけて押しのけようとするが、力が入らない。男はオレのわずかな抵抗を、くすくすと哂って相手にせず、唇を、舌を滑らせる。
「んっ……」
 白くて薄い胸板にくっついてる赤い突起に男の唇がたどり着く。

 敏感なそこを舌が這う。もう片方は男の指が弄んだ。
「んん……っあ……あ……っ」
 普段ならそんなとこ、舐られたってくすぐったいだけだ。変な声だって出ない。
 でも今は。

 全身の神経が過敏になっている。ほんの少し、男の手が、指が、唇が、舌が、肌に触れるだけで身体が熱くなる。おかしな声が出てしまう。
 無意識に閉じようとした膝を男の手が押し止める。
 
 男の唇が何の躊躇も無く、オレのものを包み込んだ。
「ひ……あ!」
 生温かいぬるりとした感触。舌先でくびれをなぞられ、根元を指先で解される。柔く揉まれながら吸われると早くも限界が来た。

「んんっ、ダメ、あ……っん、……だ……出して、いい?……」
 黙って口内発射してやりゃよかった、と心の隅で思いながらも、つい礼儀正しく訊ねてしまう。
 
「もう限界? 早いな」
「早いって言うな……っあんたが上手過ぎるからだっ」
「褒めてくれんの? 嬉しいね」
 しまった、褒めてどうする。

 口と手を離した男はオレのそれをじっと見た。男の唾液と、先端からの滴で濡れている。
 男の視線が恥ずかしくて、目を背ける。

「見ろよ」
 悪魔がそれを許すはずがなかった。面白がるような声が続く。
「契約したろう? 不履行で追い出すぞ」

 契約を盾に取られ、オレは仕方なしに目を向けた。顔が赤らんでくるのが判る。
「おねだりは?」
 ……悪魔は、最初言えなかったアレをご所望らしい。

「……せてください」
「聞こえねーな」
「い……イジって、舐めて、イかせてください……っ」
 涙で目が潤んでくる。ちきしょう、何でこんなこと言わせられなきゃなんないんだ。

 男はわざとらしくオレの顔を覗き込んだ。
「泣きそうだな。けっこう色っぽい」
「……うっせ……カオ、見んなっ……」

 腕で顔を隠す。
 その隙間から見た男は笑みを浮かべると、オレの足の方へ下がっていく。
 
「んんっ……」
 またも男の生暖かい口腔に包まれて、荒い息と共に声が漏れる。
 心臓が苦しい。

 見られたくなくて顔を隠していたはずのオレの手は、いつしか身体に沿って下半身に向かい、男の髪に指先を差し入れていた。

 強ばっていた膝から力が抜け、自分から足を開く。オレの様子が変わったことに気づいた男はくわえたまま、喉の奥で笑った。

 恥ずかしさで顔が火照る。涙で潤んだ目は、男の髪の毛をまさぐる自分の指とだらしなく開いた膝を霞ませた。

「あん……っん…っん……」
 勝手に腰が浮く。快楽を求めるその仕草に、いよいよ堪えきれなくなった涙が珠を結ぶ。

 いやだ、こんなんで泣きたくない。
 抗う心とは裏腹に、涙がまなじりから耳に伝って落ちる。

 情けない。今すぐ男を突き飛ばして逃げ出したい。でも、そうはできなかった。
 なぜなら。

「やっ…あ……っあ、あっ……んんっ……!」
 さんざん追い上げられながら、ふっと口と手を弛められる技巧に振り回されたオレは、甘噛みの刺激でイってしまっていた。

 男の口の中で放出に何度も震える分身を止める術はない。
 目を瞑って、その瞬間をやり過ごす。

 ぐったりと力の抜けたオレの身体を男はやっと解放した。

「ふ……っ、う……」
 手の平で涙のこぼれた跡を拭う。
 もう嫌だ。

 出したくてイヤラしいこと言わせられてすげーイヤで恥ずかしくて、それなのにカラダは男の指と舌によってもたらされる快楽を貪った。

 情けなかった。惨めだった。あんなに、抵抗していたのに。

 心は今でも抗っているのに。

「すげーエロい声。そんなにヨカった?」
 笑いを含んだ男の言葉に、オレは目を擦りながらかッと顔を赤らめた。

「あんただからヨカったってワケじゃねーよっ……ダレにされてもこうなんの! 男なんだから当たり前だろ!?」
 言いながら身を起こしたオレは、男がいつの間にか取り出したチューブからトロリとした液体を指先に付けるのを目撃する。

「ちょっ……なにそれなに出してンだよッ?」
「ローション。見たことねえの?」
 あってたまるかっ、……と言いたい所だったが、残念なことに見たことがあった。それがどんな用途に使われるのかも、知っている。
 オレはベッドを下りるべく男に背を向けた。

「どこ行く」
「……わーッ、やだッ、やだって!」
 男に足を掴まれ、うつぶせに引き倒される。
 背中にのしかかってきた男の濡れた指先が双丘を割ってすぼみに触れた。

「あッ!? やっ……ドコ触ってんだヘンタイ!」
 男の指から逃れようと身を捩る。
 慌てるオレの様子など意に介さず、男は耳元で囁いた。
「契約。忘れたとは言わせねーぞ」

 男の指が、ローションまみれの指先が、その場所を這う。
 今にも入ってきそうな感覚にビクリと身体が強張る。
 頭を振って拒絶を訴えた。

「や……ムリ、ほんとムリだから、……ヤだ……っ」
「自分だけ出してお預けか?焦らすなよ」
 男の指がぬるりと中に入ってきた。

「やあッ……!」
「力抜け」
 くちゅくちゅとイヤラしい音が聞こえる。男の指先がオレの入り口を解す音。

「んっ……ん……っ……やっ……」
 声にならない。頭を何度も横に振る。
 中で蠢かれる感覚は凄まじく、思考力を奪う。抜いて欲しい。

「……力抜けってのに」
 男はオレの中に指先を埋めたまま、片方の手でチューブを搾り、直接そこにローションを垂らす。
 必然的に男の圧迫は解けたが、垂らされたローションの冷たさと二本に増やされた指のせいで身動きが取れない。

「いっ……無理、痛……あっ……ん……んっ……」
 拒む言葉が途中であえぎ声に変わる。
 男の指先が、オレの中のイイ場所を探り当てたのだ。

「ここ?……ゼンリツセン」
 唇を噛んで首を横に振る。男にそんな場所を知られたくない。
 それなのに。

「あ……っ、んんっ……やあ……っあ」
 肌が上気して汗が染み出してくるのが判る。
 明らかに媚態を含んだ自分の声にまたも目が潤んでくる。
 
 男の指はオレのウソを易々と見破り、その場所をわざと何度もかすめた。
「いや……っあ……っ」
「いや、じゃねえだろ? ん? イイ、って言えよ」
 男はオレの耳たぶを口に含みながら、からかうように言った。
 
 涙がうっすらと浮かぶ。シーツを掴んだうつぶせの姿勢で、いつの間にかオレは腰を上げていた。
「……は……っは……ん、ふ……っ」

 声が。荒い息が。男の指先がその場所をかすめる度にくねる身体が。
 快楽に流されていることをあからさまに示す。

「ま、言わなくてもいいけどな。……こんだけトロトロんなってたら言ったも同然」
「ヤ……っヤラしい言い方、すんなっ……」
「やらしいのはお前のカラダだ」

 男の言葉に顔が真っ赤になる。涙声で否定した。
「違っ……あんたがそんなとこイジる、から、……っ……やっ……ああッ!?……」

 ソコを二本の指の腹で撫でられて快感の電流が貫く。
「これでもいやらしいカラダじゃないって?」
「あ……あ……ん……っ」
 男の言葉に反論出来ない。それぐらい、良かった。

  

     

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