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きみの手を引いて:35

  

 R-18BL小説です。18歳未満の方、BLに嫌悪感を持たれる方はご遠慮下さい

 

 第三十五話

 

       
 上は着たまま、下着ごとズボンを引き下ろされたハルは、張りつめたそこを揉まれ、あえかな息をつく。滴を垂らし始めたそれを、柚月は身体をずらして見た。
「やあ……っ」
 柚月の視線に気づき、ハルは膝を閉じようとする。恥ずかしかった。

 それを許さず、柚月はハルの膝を掴んでこじ開け、勃ち上がったものを口に含んだ。
「! 柚月さ……」 
 ハルは慌てた。男と寝た経験などないであろう柚月に、そんなことをさせるつもりはなかった。

「いや、柚月さん、やだっ……手、で、いいから……っ、そんなこと、するのイヤだろ……?」
 柚月の頭を押しのけようと手を伸ばす。
 力の入らないハルの手を柚月は払いのけた。わざとちゅくちゅくと音を立ててハルを追い詰める。

「やあ……っやだっ……! ダメ、だよ……っ」
 息が上がる。心臓が苦しい。ハルはシーツを蹴飛ばし、射精から逃れようとする。
 柚月はハルの足を押さえつけ、口の中にあるくびれを舌先で執拗になぞった。軽く吸い上げる。

「……っ!」
 ハルはあっけなく達していた。自分でそのことに驚き、柚月の手が緩んだ隙に慌てて起き上がった。
「あ……あ……オレ……どうしよう……ごめっ……ごめんなさ……」

 おろおろと柚月に向ける目に涙が滲む。
 柚月の口の中に放ってしまった。こんなはずじゃなかった。我慢しようとして、出来なくて。相手が柚月だ、と思っただけでダメだった。

「……ちが……オレ……ごめんなさい……っ」
 ハルは真っ赤になり、泣きそうな顔を伏せる。
 柚月はそれをじっと見つめていたが、いきなりハルの足首を掴んで引き倒した。
 
「!」
 柚月が怒ったのかと思った。口の中に粗相をされて機嫌を悪くしたのか、と。
 それほどの荒々しい仕草でハルの膝を押し開き、まだ硬度を保っていたそれをもう一度口に入れた。
 
「やだ……っ柚月さん、やめて……!」
 ハルは涙を浮かべて柚月の頭をぐい、と押した。足をばたつかせて本気で抗うが、柚月はその足首を掴んでハルの抵抗を封じた。柚月の口腔に包まれ、唇で扱かれると力が抜けていく。

(……そういえば、さっきのどうしたんだろ……)
 柚月はティッシュに吐き出さなかった。飲んだのだ、と気付いて泣きたくなった。─── 柚月にそんなことをさせたくなかった。
「……柚月さん、お願い……やめて……っまた出ちゃうよ……」

 ハルの哀願に柚月は口を離す。代わりに足を持ち上げ、すぼまったところを露わにすると、そこに舌を這わせ、指で解しにかかった。
 ハルはびく、と身体を反らした。

「や……そんな事したら、……」
 柚月が欲しくなってしまう。言えるわけもなく、ハルは口ごもり、抵抗らしい抵抗も出来ずに、柚月を増長させた。
 
 ハルをうつ伏せにさせ、腰だけを上げさせる。パジャマの上衣が捲れ、何も身に着けていない下半身を晒したその姿は扇情的だった。
 柚月は丹念にすぼみを舐め、舌先を挿入させる。指を挿れ、中を探った。
 
「……ん……ん……っ」
 柚月のひとつひとつの動作に身体をびくつかせながら、ハルはシーツを掴み、声を押し殺していた。柚月にいやらしいヤツだと思われたくない。
 柚月の指が増やされ、ハルの中で蠢く。その場所を掠めた。

「あ……っ!」
 思わずハルが上げてしまった声を頼りに、柚月はそこを指で弄る。
 もう声を殺すことが出来ない。

「……っあ、ああ……っん、やあ……っ」
 涙で視界が曇る。柚月が早く飽きるといい、と思った。こんなところに自分のものを挿れるなんて、柚月にはきっと出来ない。
(……口でしてあげよう。さっき柚月さんがしてくれたみたいに)

 そう思いながら不安でたまらなかった。柚月は熱に浮かされたような目付きをしたまま、ずっと無言だ。
 こんなところを弄られて、アレの先端から体液を垂れ流してあえいでいる自分に呆れているのでないだろうか。
 いやらしいヤツだ、と見限られてしまうかもしれない。
 
 それでも、ハルはあられもない声を止められなかった。涙がシーツに落ちる。
「……ふ……っう、─── あっ……あっ……」
 涙声が混じる。もう止めて欲しかった。─── 挿れて、なんて柚月にねだったら嫌われてしまう。

 泣きながら快楽に煽られるハルの身体から、柚月は手を離した。
 ベッドに突っ伏したハルは身を起こすことも出来ない。そこは柚月の舌と指ですっかり解され、中のあの場所まで知られて欲しがるようにひくついているのが自分でも判った。

 ハルはゆっくりと上半身を起こした。柚月に背中を向けて俯き、パジャマの袖で涙を拭った。ぐすん、と洟をすする。
 柚月に嫌われてしまったのではないだろうか。義理の父親と平気で寝て、知らない男とも金で平気で寝るような、淫乱な身体だ、と軽蔑されて ───……。
 
 ぽろぽろと涙がこぼれた。どうしたらいいか判らない。
 柚月に嫌われたくない。
 
 ハルは俯いたまま、おずおずと柚月に向き直る。口でするから、と言う声は震えて、余りにもか細い。
 膝に伸びてきたハルの手を柚月は強く掴んだ。

 圧し掛かりながら仰向けに押し倒した。
「ゆ、……」
 柚月の名を呼ぼうとしたハルの唇が柚月のそれに塞がれる。

 柚月は慌しく自分のジャージと下着を引き下ろした。膝の裏に差し入れられた大きな手がハルの足を持ち上げる。指とは比べ物にならない質量が、ハルの解され蕩けた場所に押し入ってきた。
「んん ── っ……!」

 ハルの悲鳴は柚月の唇にかき消された。いくら解されても、濡れることのないそこに侵入されれば痛みが走る。それでもゆっくり手加減されながらなら、ほとんど痛みは感じずに済むのだが ───。

 柚月は一息にハルの身体を貫いていた。
 痛みで背筋を反らしたハルは、反射的に柚月から逃れようと身体をずり上がらせる。

 その肩を掴み、押さえつけ、柚月はより一層身体を深く埋めた。小さな悲鳴がハルの唇から漏れる。
「……や……いた…いたい……よ……ゆづきさ……」
 ハルは子供のように泣きじゃくりながら、柚月に組み敷かれていた。

「……なにか、……いって……? オレのこと、……ヤラしいって……おもってるなら、それでも、いいから……ゆづきさんの、こえ……ききたい……」
 何も言わない柚月が怖かった。身体を合わせているのに、遠く感じる。
 柚月が何を思っているのか知りたかった。

 途切れ途切れの微かなハルの言葉に柚月は応えた。

 ハル、と柚月は赤くなっているハルの耳に囁いた。流れてくる涙を舐め取り、耳たぶを舌で転がす。耳の裏に何度もキスをした。 
「ん……っ、ふ……」
 目をぎゅっと瞑るハル。柚月はその瞼にも唇を落とし、涙を吸い取る。

 ハルの中で柚月は動かずにいた。貫かれた痛みは、ハル、と声を掠れさせながら呼ぶ柚月の降るようなキスで甘い疼きにすり替わっていく。

「……ハル……ハル……っ」
 強張っていたハルの身体から次第に力が抜けていった。大きく息をついて、柚月の背中に手を回す。
 それをきっかけにして柚月はゆっくりと動き出した。

「─── あ……っあっ、あっ……ゆづきさ……っ」
 ハルが甘い声を上げる場所に柚月は何度も擦りつける。
 押し上げられ、柚月の肩越しにゆらゆらと揺れる自分の膝を潤んだ瞳に映したハルは、切ない声を上げ続けた。

   

   

   

   

 

 ─── どれほど朝が来ないで欲しい、と願っても誰にでも平等に朝は訪れる。
 カーテンの隙間から漏れる朝日をこれほど恨めしく思ったことはない。柚月はベッドの中で頭まで布団を引き上げた。
 とてもリビングには行けそうもなかった。ハルの、─── 顔が見られない。
 
 昨日の夜。
 ハルは、身体を起こすと何が起こったか判らないような表情でぼんやりと柚月を見た。涙に濡れた目を手の甲で拭い、ベッドを下りる。落ちていたパジャマのズボンと下着を手にしてふらふらと柚月の部屋を出て行った。

 それきりハルは部屋には来なかった。柚月も追わず、ベッドの中でうつらうつらしながら朝を迎えた。
 目覚まし時計のアラームが鳴る。布団の中から手を伸ばして止めた。

 ─── こうしているわけにはいかないのは判っていた。
(……ハルに、─── 謝らなければ)
 悪いのは完全に自分だった。

 最初はハルを楽にしてやるだけのはずだった。
 どこから歯止めが利かなくなったのか、柚月自身にも判らない。ただ、ハルの「いや」と哀願する声も、弱々しい抵抗も、声を押し殺そうとする仕草も、全てが柚月を誘っていた。

 ハルが欲しいと思った。ハルが好きなのが自分じゃなくても、構わない。
(……俺はハルより十センチ以上も背が高い。ウェートだって十五キロは重い。ハルが抵抗したところでタカが知れてる。─── 今なら。今ならハルを自分のものに出来る)
 その「力」の意識は瞬く間に柚月を支配した。

 どうしてもハルを自分のものにしたくなった。ハルが本当に抱かれたがっているのは成沢でも。─── 自分と寝るのは金をもらっても嫌だ、と思われていても。
(さい……最悪だ……)
 
 自己嫌悪で気が狂いそうだった。
 ─── なんと言って謝ればいい?
(謝りようがない、謝って済む話じゃない。……俺は義理の父親と同じ事をハルに)

 ハルの心など全く構わず、無理やり身体を手に入れた自分に吐き気がする。

「……う……」
 ベッドの上で口を手で押さえながら柚月は、はッとドアを見つめた。
 ハルが、出て行ってしまうかもしれない。

 義父に乱暴され家出を余儀なくされたハルが、今また同じ事をされて出て行かないという保証はない。
 柚月はドアに駆け寄り、勢い良く開けた。

   

   

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コメント

柚月サンが……(゚Д゚)
まさか、柚月さんからすると思いませんでした∑
ハルが柚月サンの事好きって言ったのに信じない柚月さん…。
一体いつになったら誤解は解けるのだろう(ノ_≦。)
また、明日頑張ってから見に来ますね♪

PS・
ェチシーンがすごい上手ですよね!!
かんなり参考というか、勉強になりますッ。
私ももっと精進しなくては…∑

 ≫いえ、エロ書くのは苦手です。物語の進行上、書かなくちゃならない時は一杯一杯です。一切余裕ナシ……特に三十五話は。
 ムズカしいです、エロは……。自分で書いても萌えないから、正解なのかどうか判らないし^^;
 またサイトにお邪魔させていただきますね~♪
 
 

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