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きみの手を引いて:番外編6

   

 R-18BL小説です。18歳未満の方、BLに嫌悪感を持たれる方はご遠慮下さい

  

 第6話

 

  
 うつぶせにされたオレは膝をついて腰を上げさせられていた。顔を埋めた枕のおかげで声が半分くらい消える。
 体勢を変えるとき臣がアレを抜いた。おかしなことに挿れられてる時より、痛い。

 ……これ、終わったあと、すげー痛いんじゃね……?
 ちらっとそんなこと考えてたら、臣が入ってきた。痛みと異物感に声が上擦る。
「んっ、……す、少しは遠慮しろよ、まだ二回目なんだぞ……っ」

「二回目でイけたら上等だよ。入ってる方が痛くねーだろ」
 ちきしょう、その通りだ。臣のモノでいっぱいにされたそこは、さっき抜かれた時より痛くない。
「っあ、あっあっ、ん、……んん」

 痛くないどころか、イイ場所を狙われてよがってしまう。枕に口を押し当て声を封じる。
 背中にぬるりとした感触。臣が、舐めたのだ。唇を背骨に沿って這わされ、肩甲骨に軽く歯を立てられる。
 
「ああ……っん……やあ……」
 オレは泣くような声を上げていた。笑いを含ませ、臣は囁く。
「ここも性感帯?……ほんとにエロいな」

 シーツを掴んで、頭を横に振る。オレはエロくない。そんなこと、するからこんな声が出るんだ……!

 強がっても、泣きそうで。また勃ってしまったモノを臣の手が擦り上げて。
 オレの中を、臣が出たり入ったりしていて。
 もうワケが判らなくて、涙が出てくる。
「……はっ……は……っあ……あ……ん……っ」

「……腰、動いてんぞ、お前」
「ちが……これは、……勝手に……んっ……ん……っ」
 オレの意思じゃない。身体が勝手に中の気持ちいいところに臣のアレを擦りつけようとしているだけだ。
 
 止めようとしても身体はその快楽を求めて止まない。臣の手の中にあるモノの先端から、透明な滴が溢れてきて、臣の手を汚しながらやらしい音を立てている。
「すげーエロい……」

 臣の声が掠れる。焦らすように腰を動かしていた臣は、その動きを急に激しくした。
「ああああ……っ!」
 声が。枕に口を押し付けても防ぎきれない。ぽろぽろと涙がこぼれる。
 三回目、オレがイってしまったのとほぼ同時に臣は引き抜いて、オレの背中に放った。
 
 息を荒げてベッドに突っ伏す。ヤバイ、シーツが、と頭の隅で考えたが、とても動けない。
 臣はオレの背中を丁寧に拭ってくれた。
「なんで……外で……」

「中出ししても良かったか?」
「……気ィ使ってくれてありがとうゴザイマス……」

 イヤミな口調になるのは仕方ないと思う。あれだけプライドもへったくれもないようなカッコさせられて、AVもかくや、って声上げさせられて、最後は紳士的ってありえない。いや、中出しされると後大変だから助かったけど。

 ぐったりとして動けないオレの代わりにシーツを拭いた臣は、ドアを開け放したまま寝室を出て行く。
 五日ばかりまともに寝てなかった上に、さんざん喘がされて疲れがピークに達したオレは、シャワーの水音を聞きながら目を閉じた。

 眠い……疲れた……も、カンベン……。
 意識が、暗闇に飲み込まれた。

  

   

   

「おい起きろ」
 容赦のない声と共に肩を揺さぶられ、目を開けた。ダレだっけ……あ、臣だ。 
「な……に?」 
 どれぐらい寝てたのか ── 気絶、してたのか判らない。部屋は真っ暗だから朝じゃない。多分ほんの三十分くらいか、まだすげー眠い。

「どけ、シーツ代える。シャワー浴びて来い」
「……はーい」
 シャワーを浴びてさっぱりとした臣はバスローブ姿でオレに言いつけた。ちょっとムカついたけど、確かに風呂に入りたい。

 ヒドい有り様だった。汗だかローションだかなんだかで(詳しく言いたくないモノで)ベタベタするし、へんな臭いもする。
 しかめっ面で身体を動かそうとして、気付いた。

「……痛い」
「あ?」

 「痛てー。すっげ痛てー。マジで、……」
 言いながらもベッドを下りる。身体を支えようとして、ふらついた。
 足ががくがくする。一歩踏みしめようとして、ぺたんと横座りになった。

「なにやってんだ」
「足が立たねーんだよっ!」
 ケツは痛いわ、足に力入んないわ、サイアクだよ!

「しょうがねえな。ほら」
 臣はオレの脇の下に腕を入れて立たせる。バスローブの臣の首に腕を回して、しがみ付くようなカッコで裸のまんま、オレはゆっくり歩き出した。
 一歩、歩くごとにひりつくような痛みが走る。
 
「あんたが悪いんだ、めちゃくちゃするから」
「はいはい」
「手加減しろよ、少しはさー。遠慮とかって知らねーの」
「遠慮して気持ちイイとこ弄らないほうが良かったか?」
「……そういうこと言ってないじゃんか」

 痛いばっかよりは気持ちイイ方がいいに決まってる。臣の当てこすりにオレはちょっと顔を赤くして背けた。

 浴室まで歩いてる内に、足に力が入るようになってきた。
「も、いい。歩ける」
 臣の首から腕を外し、オレの身体を支えていた力強い腕を叩いて引っぺがした。
「可愛げのないヤツだな。連れてきてやったんだからお礼のチュウぐらいしてみろ」
「イヤだ。あんたのせいだろ。……痛ってー」

 ぶつぶつ言いながら臣を閉め出し、シャワーを浴びて汚れを落とす。
 痛む身体を宥めながら浴槽に浸かっていると、だんだん楽になってきた。
 いっかいめの時よりラクだな、あんときは死ぬかと思ったもんなと、埒もない事を考える。

 ……まあ、あのオヤジが結構巧かった、ってのもあるけどー。
 自分の乱れようを思い出して、ひとりで赤くなる。
 頭をぶんぶん振ってそれを追い出した。

   

   

    

 臣が貸してくれたスウェットを身に着けて、清潔なシーツの上に横になる。
「なあ、あんたなんでオレが初めてじゃないって判ったの?」
 その時は痛くてそんなのどうでも良かったけど、結構引っかかってた。

「指突っ込んだら判んの? そーいうもんなの?」
「この部屋に連れ込んだとき、お前すげー怯えてたろ。顔引きつってた」
 ベッドの向こう側に膝を組んで腰掛けた臣は、新しい煙草の封を切りながら言った。フィルムテープを足元のゴミ箱に放る。

「オンナじゃないって。ありゃ逆効果だ。そういう目にあったことあるな、コイツって丸判り。ベッドに転がされてもぼけっとしてる方が返って手え出し辛いってもんだ」
「へえ、……」
 なんだ。最初っからオレの出方がマズかったのか。
 でも待てよ、ベッドに転がされてぼけっとしてたら。

「手え出し辛いってだけで、出さない、わけじゃねーよな」
「まあ、出すな」
「結局ヤられんじゃん!」

 どっちにしてもピザに釣られたオレがバカだった。
 あーあ、と下半身の違和感にため息をつく。明日起きれんのかな。動くとなんか痛てーし、身体全体が熱っぽい。

「あんたさー、いつもあんなしつこいの? カラダもたねーよ」
 契約破棄しよーかな、と煙草を咥えて火を点ける臣に言ってみる。

「破棄するか? 今すぐ出てけ」
「……そーの言い方。冷てーなっ。ヤったばっかとは思えねー」
 臣はオレを甘やかす気は一切ないらしい。オレもそのほうが都合がよかった。下手に気持ちがあったり、気遣われたりするほうが鬱陶しい。

 軽口叩きながらえっちするほうがよっぽど気が楽だ。オレは宣言した。
「契約続行。今度はもっと丁寧に扱えよな」
「じゃもうちょっとしおらしくしろよ。イイ、とか、許して、とか言ってみろ」
「なんであんたに許しを乞わなきゃなんないんだよっ、ふざけんな」

 くだらねー、とオレは臣に背を向けて布団を被った。
 程よくスプリングの利いたベッド。ふかふかの羽根布団。腹は空いてないし、これで身体がダルくなきゃサイコーなんだけどなー、惜しい、と思いながら目を瞑る。

「── 長谷川 瞠」
 オレはぱっと目を開けた。
「さっき桐嶋って言ってたよな。偽名使うなんざ大したもんだ。自分で考えたのか?」

「ち……な……っ」
 違う、何で、と言いかけて起き上がりながら、臣を振り向く。── その手に保険証。オレの。

「返せよっ!」
 臣に飛びかかり奪おうとしたけど、頑丈な腕に阻まれる。返り討ちにあってベッドに突き転がされた。
「白状しろよ。長谷川って奴にレイプされたんだろ。お前の苗字も長谷川、……偶然、じゃねーよな」

 ひらひらとオレの保険証を振る臣に噛みついた。
「レイプじゃないっ、長谷川さんはそんなことしない!」
「お前の意思無視して無理やり突っ込んだらレイプだろーが。なに庇ってんだ、お前。バカか?」

 オレはぽかんと口を開けて臣を凝視した。
「──……」

 なんだか、目の前の霧がすうっと晴れていくような感じがした。ぼんやりしていた何かの姿がはっきり見えたような。
 けど、オレはそれが怖くて ── 混乱した。

「……違う……だって……長谷川さんは、優しいんだ……上品で……怒ったりしない、オレの……おとうさん……本当の父親じゃないけど、でも、……オレのお父さんになってくれるって……」
「血が繋がってない、ってわけだ。お前のお袋と再婚?」
 
 無意識に頭を横に振る。
「……母さんは小学生の時、死んだ。病気で。それから施設にいて……長谷川さんも施設の出で……高校、行かせてあげるって。そんで養子になった……。長谷川さんのコドモになった……」

 オレなに言ってんだろ。会ったばっかで、えっちはしたけど、名前もよく判んない男になんでこんなこと話してんだろ。
 でも。

 長谷川さんがオレにしたことはレイプなのだ、と臣に決め付けられて、腑に落ちたような気がしていたのは事実だった。

  

   

     

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