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息も出来ないくらい

 

 R-18BL小説です。18歳未満の方、BLに嫌悪感を持たれる方はご遠慮下さい

 

 
「……おい!ナオ!ここ開けろ!」
「やだっ、臣さんなんか大嫌い!」
「だッ……!?」
「もう知らない!あっち行ってよっ!」
  
 和臣とナオがふたりで暮らす瀟洒なマンション。閉て切られたゲストルームのドアを前にして、和臣はそのドアレバーを上下にガチャガチャと鳴らす。鍵がかけられていて開かない。
 部屋の中に閉じこもったナオがドア越しに怒鳴った。
 
「今日から僕、ここで寝るからね!臣さんひとりで寝れば!?」
「な、……ナオ!ちょっと出て来い!」
「やだ!」
 更に和臣はドアを拳で叩く。ナオはその音と、和臣の自分の名を呼ぶ声を耳にしながらベッドに潜りこんだ。
  
 ─── 発端は夜、寝る前に来たレイからのメールだった。開封しようとしたところ、ナオの後ろから覗き込んでいた和臣に携帯電話を取り上げられ、消去されてしまったのだ。当然ナオは怒った。

『なにするんだよっまだ読んでないのに!』
『くだらねーメールだ。ついでにメアドも消しといてやる』
『やめてよ!信じらんない、返してよ!』
 
 和臣の手から携帯電話を奪いとると、ナオはゲストルームに閉じこもってしまった。
 これまでも軽い口ゲンカなら何度かあった。けれどそう大した揉め事にならずに済んでいて、それは要するにふたりともが互いのことを想っていたから、なし崩しに終わったのだった。
 
 そのことはナオもよく判っていて、和臣が自分を想ってくれる気持ちがたまらなく嬉しい。自分の中の和臣を想う心もどんどん大きくなっていて、だからこそ、レイと仲良くしていても「何もない」と言い切ることが出来るのに。
(……臣さんのバカ。メールくらい、なんだよ……)
 
「ナオ!開けろ!」
「……知らない!臣さんと口も利きたくない!あっち行って!」
 毛布から頭だけ出すと、ナオは涙の滲んだ目でドアを睨みつけた。

 そのドアを叩く音も止んだ静寂の中、和臣の声が低く響く。
「……そうか。判った。今日からそこで寝るんだな?」
「………」
「大嫌いな俺と口も利かないし、一緒のベッドにも寝ない。……俺が誰か他のヤツ連れ込んで、寝ても構わないな?」
 
 和臣の言葉に、びく、とナオの肩が揺れる。─── そんなこと、想像するだけで心が焼き切れそうになる。
 それでもナオは「いや」という声を上げまい、と強情に唇を引き結んだ。
 
「……いいんだな?よく判った、」
 和臣の気配が遠ざかる。追いすがりたい気持ちを抑えて、ナオはじっとドアを見つめた。
(わ、……ワルいの、臣さんだもん。……僕、臣さんだけって……こないだだって、何度も言って……言わされて……なのに……)
 
(……メール消すなんて、あんまりだよ。僕、絶対、謝らないからね)
 レイにメールが消されてしまったことを詫びて、もう一度その内容を教えてもらわなければ。そう考えながらナオは、携帯電話のフラップの開けたり閉じたりを繰り返した。

 とてもレイに連絡が取れるような心境ではない。こうしている間にも和臣が誰か、好みの子に電話をして家に来るように誘っているかもしれない。
(ヘソ曲げた居候がいるけど気にするな、って)
(……臣さんに誘われたら、誰だって断らない)

 誰かの肩を抱いて優しく微笑む和臣が脳裏に浮かぶ。自分ではないその子にも和臣は甘い言葉を囁き、情熱的な仕草を見せるのだろうか。
 じわり、と滲んだ涙を手の甲でごしごしと拭う。

(……いいもん。お……っ臣さん、が、他のひとと、寝てもっ……邪魔だから出てけって、言われても、……僕、臣さんのこと、す……っ好き、だから、)
 胸が詰まったように苦しく、拭ったはずの涙で枕がぼやける。そんなみっともない自分が嫌で、ナオは携帯電話を枕元に放り出すと頭から毛布を被った。

 
 
 
 
 
 ……ガタン、とドアの外側から聞こえた音でナオは目を覚ました。いつの間にか眠ってしまったらしい。ベッドの枕元に放った携帯電話を引き寄せて、開かない目で時間を確かめる。

 夜中 ─── 朝の4時だった。さすがに夜型の和臣も昼間の仕事を持っている以上、眠っているはずの時間だ。 ドアの外で物音がするのはおかしい。 
 
(……まさか、ほんとにダレか、呼んで)
 臣さんが、キレイな子と何かしてたら、どうしよう ───?

 和臣と顔の見えない相手とのそれを具体的に思い描いてしまい、ナオは青ざめた。─── 独占欲や嫉妬がこんなに辛くて苦しいものだと知らなかった。和臣に「誰か呼んで寝ても構わないな?」と告げられてからずっと、泣きたくて仕方がない。

(……やだ。他のコとなんかしたりしたら、いやだよう……)
(臣さん、……)
 ベッドを降りたナオは目を擦りながらふらふらとドアに近付き、鍵をそっと外した。恐る恐る、ゆっくりとドアを開ける。

「……?」
 何かに引っかかって、途中までしか開かない。その隙間から毛布のようなものが見える。
 ナオは身体を斜めにして廊下に出た。
 
「……臣さん」
 そこに和臣がいた。身体に毛布を巻き付けて、頭にはいつもの枕を宛がって、寝息を立てている。
 和臣は、ナオの閉じこもった部屋のドアの前に毛布と枕を持ってきて眠っていた。

 その事実に呆然としたナオは、泣きたいほどだった気持ちも忘れてしゃがみこみ、和臣の端正な顔を見つめた。
(……誰かと寝るって言ってたのに。僕なんか知らない、みたいな言い方だったのに、)
(こんな、直にフローリングの床でなんか、きっと臣さんは寝たことない)

 家柄も育ちもいい成沢家のご子息が、廊下に毛布一枚でごろ寝などありえない。けれど、そうさせたのは自分なのだ、とナオはうろたえ、赤面して、和臣を起こしにかかる。レイからのメールを消された憤りなどすっかり忘れていた。
「……臣さん。起きて。こんなとこで寝たら、カゼ引いちゃうよ。身体も痛くなるよ、」

 肩に手をかけて揺すると、和臣の立てた片膝が動いてドアにぶつかる。さっきのガタンという物音はこれだったらしい。
 合点はいったものの、和臣は起きる気配を見せない。困り果て、逡巡した後、ナオは一度ゲストルームに戻ると毛布を抱えて和臣の隣に横になった。

 ふわりと和臣の匂いが香る。めまいがするほど心地良い香りに、ナオは毛布を絡ませた身体を寄せた。眠ったままの和臣の長く逞しい腕が降ってきて、毛布ごとナオを抱き寄せる。
 温かく、幸せな気持ちに満たされて、ナオは和臣の頬にそっとキスをした。
 
「……臣さん、だいすき……」

 

 
 
 
     .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

 

 
 
 
 
(……大嫌い、だと?)
(こうなりゃ思い知らせてやる。お前が嫌ったところで、離してやる気は髪の毛一筋たりともないほどこっちはお前に惚れてるってことを)
 和臣はイライラと考えながら、ベッドルームに行き、毛布と枕を抱えてナオの閉じこもった部屋の前に戻った。
 
(持久戦だ。出てきたところをふんづかまえてひん剥いて、めちゃくちゃに犯して泣かせて俺だけだと誓わせてやる)
 穏やかでないことを堂々と思い巡らせながら、そうも出来ないことを和臣は実際のところ、よく判っていた。
 
 なぜなら、そんなことをすればナオの気持ちが離れて、先程の口から思わず出てしまったような「大嫌い」ではなく、本当に本物の「大嫌い」になってしまうからだ。
 それを避け、ナオの気持ちを繋ぎとめる方法はただひとつ。
 
 ちッと和臣は軽く舌打ちした。毛布を被って、フローリングの床にごろりと寝転がる。
(……なんて言って謝まればいい?……)
 済まなかった?悪かった?ごめん?許してください?もうしません?いっそ許しを乞いながら土下座でもしたら派手な勢いがあっていいかもしれない。
 
「くそ……」
 骨抜きだ、と認めざるを得ない。一回りも年下の、二十歳になるやならずのガキにこうまで下手に出ても、嫌われたくないとは。
 
 当然、誰かを連れ込む、などという真似が出来るわけもなく、「大嫌い、口も利きたくない、あっち行って」というナオの売り言葉に煽られて言ってみただけの買い言葉だった。あわよくば、ナオが飛び出してきて「そんなのダメ!」とすがりついてくれるかもしれない、という打算も働いていたことは否めない。
 
 しかしナオは部屋から出て来ず、和臣の苛立ちと焦燥はますます募るばかりに終わった。もしかしたら、今頃、レイに「臣さんと別れたい」というメールでもしているかもしれない。
(レイの奴、……あのメール)
 
 ケンカの発端となったレイからのメールを思い浮かべる。
『うまいランチバイキング見つけたんです。明日、昼メシ一緒しませんか?』
 ランチ?お前はOLか?女子大生か?ママ友か?二人きりでそんなデート紛いのこと許すわけないだろう、消去。……
 
 結果それが、今こうして和臣を硬いフローリングの廊下で寝せることに繋がった。やはりメールを勝手に見た挙句、消すのはまずかったか、とさすがの和臣も気が差してくる。
「………」

 それでも、やはり自分のしたことは正当だった、と和臣はすぐに開き直った。
 相手は「ナオをゴチになる」と宣言して憚らない、可愛い弟ヅラしたオオカミなのだ。なぜオオカミとヒツジが一緒に仲良く昼メシを食わなきゃならないんだ。「あらしのよるに」じゃあるまいし。いやあれはヤギだったか……。

 そんなことはどうだっていい、と和臣は表情を引き締める。レイの言動から言ってガブのような堪え性があるとは思えない。昼メシのデザートとしてナオが美味しく頂かれてしまう可能性は限りなく高いだろう。やっぱり自分のしたことは正しかったのだ、と和臣は目を据わらせた。
 
(メールを消したのは悪かった。だが、ナオとあのガキを二人きりで会わせるわけにはいかない)
 和臣はナオの閉じこもったゲストルームのドアを見上げる。なんの物音もしないが、ナオがレイと連絡を取っているのではないか、と勘繰ってしまい、気が気ではない。
 
(……もし、今の一件でナオの気持ちが離れてしまったら)
 畜生、なんで俺がこんな思いをしなきゃならないんだ、と和臣は心の中でぼやきつつ、眠りについた。

 

 
 
 
 柔らかな髪の毛が和臣の頬をくすぐる。ふっと目を覚ました和臣は、腕の中に毛布を巻きつけたナオがいるのを発見した。
 リビングとこの廊下を繋ぐドアに嵌まる擦りガラスからの朝日でぼんやりと明るい。そばかすの散るナオの白い頬を、和臣の手が無意識に壊れものを扱うように包み込んだ。

 ─── こうして、俺のそばにいるんだから、ナオは俺を想ってくれている。
 
 怒って部屋に閉じこもってしまった恋人の機嫌を取ろうと、その部屋の前の廊下で一夜を明かして目覚めたら、怒ったはずの恋人が一緒に廊下で眠っていた。
 そんな状況は和臣の気持ちを満足させ、さらに増長させるには充分過ぎるほどだった。
 
 ナオの身体を包んでいた毛布の下に手を潜り込ませる。シャツの上から胸に手を這わせ、小さな尖りを爪で軽く引っ掻いた。
「ん、……」

 ナオは正体を失くしたまま、びくん、と反応して微かな声を上げる。そのゆるく開いた唇を自分の唇で覆った和臣は、容易く舌を侵入させ、思うさま味わった。
 そうしながら手は弛むことなく侵攻を続けていて、服の上からとはいえ、あらぬ場所を弄られたナオの身体は熱を帯びていく。
 
「……あ……っん……んっ……」
 半覚醒らしいナオのあえかな声がますます和臣を挑発する。毛布を乱暴に剥ぎ取り、下着ごとズボンを引き下ろした。
 シャツ一枚になったナオの上に乗り、ボタンを外し始める。
 
「っん、やあ、臣さん、なに、」
 目を覚ましたナオの、意識のないうちに濡らされた唇が抗議の声を上げた。細い腕が和臣の身体を押しのけようと伸びてくる。
 
 それに構わず、和臣はシャツの間から現れた薄い胸に唇を這わせた。すでに勃ち上がっていたナオのものを和臣の大きな手が擦り上げる。
 冷えた廊下にナオの甘えるような声が響く。唇を徐々に下にずらして行き、立てた膝を開かせた和臣はその中心を口に含んだ。

「!や、……あっ、あん、んっ、あ、」
 ナオは頭を横に振って、和臣から逃れようと身体をずり上がらせる。その膝の裏に手をかけ、ナオの脚を持ち上げた和臣は露わになったすぼみにも舌を這わせた。
 悲鳴にも似た抑え切れない声がナオの唇から何度も漏れる。

 もっと聞きたくて、和臣は濡れたすぼみに指を侵入させた。
「あ……っあん、ぅ、…」
 力の抜けたナオの身体が一瞬強張る。ゆっくりと中を掻き混ぜて解しながら、ナオのものを口腔で蹂躙して、身体を開かせていく。

「あっ、あ、ダメ、やだ、和臣、イっちゃ……」
 その声に唇を離した和臣の目の前で、ナオは達してしまった。ぽたぽたと白い体液がナオの滑らかな腹の上に落ちる。そうさせて、恥ずかしがるナオの顔を堪能するのが目的だった和臣は、真っ赤になり、涙を浮かべたその表情をじっくりと味わった。
 
 ナオの中から引き抜いた指先に白い体液を擦りつけ、また中に潜り込ませる。すっかり身体を弛緩させたナオは抗わず、従順にそれを受け入れた。
「あ……っん……ん……っあ……あっ……あっ……」

 時折り緩み、また締めつける。増やした指でその感触とナオの泣くような声を楽しんでから、和臣は着ていたスウェットを脱ぎ捨てた。
 和臣が離れ、少しだけ正気を取り戻したらしいナオは、はだけたシャツの前を掻き合わせる。後ろへいざろうとする白い脚を捉え、和臣はその逞しい身体をのしかからせた。
  
「やーっ、やだっこんなとこで出来ないよっ!」
「めちゃくちゃエロい声上げてイったくせに」
「………!」
 
 サイテー、と書いてある真っ赤な顔と涙で潤んだ目を、和臣はにやにや笑いながら見下ろす。遠慮なくその細い足首を掴んで開かせた。
「やあ、待って、やだ、和臣っ……」
「待たない」

 余裕のある笑みとは裏腹な切羽詰まった声で和臣は短く答え、ナオの中に侵入していく。ちゃんと解したのに狭い。
 浅い呼吸を繰り返しながら意味の取れない声を上げるナオの唇を、自分の唇で塞いだ。
 
 抽挿を繰り返して中に全てを収めた和臣は、肩口から落ちかかっているシャツごとナオの身体をすくい上げるように抱きしめて囁く。
「愛してる。ナオ、……お前だけだ」
 
 力なく垂れていた腕が背中に回され、しがみついてくる。僕も、……というナオの甘くか細い声が和臣の耳に届いた。

 

 
                           end. 

 

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