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2011年9月

きみの2・SS更新

 親しくさせて頂いている雪ひろとさんがハルと柚月のイラストを描いて下さったので、小説付けてみました~\(^o^)/

 素敵なイラストにヘンな文章くっつけられたら、迷惑かな……と思ったのですが、快く承諾して下さいました。(;ω;)(≧∇≦)ありがとうございます。o(_ _)oペコッ

 雪さんのイラストから話を起こしたので(ネタをもらった…(^-^;)ほぼ一週間の突貫工事、タイトルなし、というていたらく。うーん、なんかないか、タイトル。

 タイトルになりそうなものないか、と数十回読み返して考えてみた結果、ちょっと結局思いつかなかったので、マフラーの話、か、きみの2・SSで。(^-^;

 タイトル思いついたら、差し替えたいと思います……(;´д`)トホホ…見切り発車もここに極まれり。
                                                ┐(´-`)┌ 

 時系列は「その腕の中」のあとです。ちょっとだけラブラブ……あッ、R指定じゃないです。 
                                           ヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ

 こちらです↓

 きみの2・SS

 

 そして、柚月とハルの素敵なイラストを描いて下さった雪ひろとさんのサイトはこちらです。↓

 

 雪さんサイドに背景に手書き文字が入ったふたりのイラストが掲載されています。ぜひ、どうぞ  ヽ(´▽`)/

 

                                  

 

 

 
 

 

きみの2・SS

  
 何気なく空を見上げると、今にも雨が降りそうな曇天だった。
 バイト先のカフェを出て、家へ帰る途中。ハルは寒さが足元から這い上がってくるのを感じて身震いした。
 
 十二月に入ってからはすっかり秋の気配は消え、冬そのものの寒さが訪れていた。急に低くなった気温に身体が慣れず、格段に寒く感じる。
 
 街の様子も十二月らしく、クリスマスカラーで彩られていた。通りに軒を連ねるショップのショーウィンドウの中は、赤や緑のラッピングが施されたギフトボックスが飾られ、中央に赤い三角帽子を被ったマネキンがポーズを取っている。

 ちょうどその時刻だったのか、並木道にはイルミネーションが灯り始めた。最初はまだ少し日没までには時間があるせいで弱々しく感じる光だったが、辺りが暗くなると共に徐々に明るくなっていき、きらきらと瞬き出す。
 
 しばらくそんな並木道を歩いていると、通りかかった小さなショップのドアが開いた。その店の紙袋を下げた客が出て来る。ドアの隙間から、店員の「ありがとうございました」という落ち着いた声が聞こえた。
 なんとなく立ち止まってしまい、ショーウィンドウのディスプレイに目が吸い寄せられる。
「……」
 
『─── 何がイイか、決まった? あのさ、何も思いつかなかったら、でいいんだけど、マフラーとかどうかなあ? ヴィンテージ行く途中に、ショップ……』

 以前 ─── もう十ヶ月も前、ひどく緊張しながら、柚月の気を引きたくて勇気を振り絞った言葉が脳裏を過ぎる。まさにその店だった。
 それは思い出しただけで身体中を掻きむしりたくなるような羞恥を呼び起こす。が、すぐにハルは開き直った。
 
 だってあの時は仕方なかったじゃん、と胸の中で呟き、それでも頬の赤みは消えず、ショーウィンドウのマネキンがまとっている男物のマフラーを眺める。今日に限って思い出してしまったのは、新しく飾られたそのマフラーが、あの時、柚月に似合うと思った品によく似ていたからだろう。

 あの時のマフラーとは少し違うが、やはりこれも柚月に似合うような気がする。……クリスマスプレゼントにいいかも。
 こそばゆいような気持ちをこらえて、値段を確かめる。その高価さに思わず、う、と声が出た。

 買えないわけじゃない。次のバイト代が入れば、……でもそれまでコレ残ってる? 一点ものだったりして……てか、給料日、クリスマスなんだけど、……と、頭の中をごちゃごちゃと思考が巡る。
 結果、ショーウィンドウに張り付くように店内を見ていたハルは、中に彼がいることに気付いた。

 ─── 要さんだ。
 驚いて目を瞬かせる。間違いなく、マフラーひとつで身体中を掻きむしりたいと思わせるほどハルを恥ずかしがらせ、さらにショップのショーウィンドウに張り付かせた張本人だった。
 
 ……どうして、この店に。普段の柚月のワードローブに、この店のアイテムはないとハルは知っている。あまり身なりに構わない彼だからこそ、小物くらい似合いそうなものを、と考えていたのに。
 柚月から目を離せずにいると、ショーウィンドウ越しにレジ横にいる彼と目があった。

 柚月はまるでハルに気付いていたように、驚きもせずに決まり悪げに目を逸らす。品物を受け取り、すぐに店を出てきた。
「要さん」
「……どうして中、覗いてたんだ?」

「え、いや、……コレ見てたんだけど……」
 ハルの指差すディスプレイを、柚月は胡乱げに見る。マネキンが身に着けている黒のロングコートやタックの入ったパンツ、白いYシャツとさらに細いストライプのマフラーはどう見てもハルの趣味ではない。
 
 柚月は不思議そうな顔をハルに向けた。
「……こんな恰好しないだろう?」
「いや、うん、……そうかな?」
 プレゼントを贈ろうと思っている当人に、それを悟られるわけにはいかない。ハルはごまかそうとぎこちなく笑った。

 柚月は不審そうな目をハルに向ける。
「ずいぶん張り付いて見てたな。……俺がいるって知ってて、様子見てるのかと思った」
「中から見てたの?」
「ああ。顔、赤くしてたかと思ったら、急に目、丸くして、難しい顔になった」
 
「なんでそんな観察してんだよ!」
「見たかったから」
「ヘンタイ! 声かけろよ!」

 頬に血を昇らせて噛み付くハルに、柚月は歩きながら余裕の表情で笑う。
「お前が俺に気付いてなくてよかった」
「なんでっ? 気付いてたら困ることでもあんの?」
「……」

 途端に柚月は黙り込んでしまった。そのままハルと目を合わせようとせず、足を速める。
 ハルは柚月の横顔を不満そうに見上げて付いていく。
 ふと気づいて、柚月の身体の横に下げているあの店の紙袋に目を落とした。
「……なんか買ったの?」

 ひょっとして、柚月はもう自分でマフラーを買ってしまったのかもしれない。あのディスプレイの品と同じとは限らないが、もしマフラーならクリスマスプレゼントを考え直さなければ。
「なあ、なに買ったの? 教えてよ」
「……」

「だんまりー。教えてくれたっていいじゃん」
 面白くなさそうに唇を尖らせるハルを、柚月はちらりと横目で見る。黙ったまま、足早にアパートに入って行ってしまった。
 
 ケチ、とこぼしながらハルは柚月のあとを付いていく。一緒にエレベーターに乗り込んで、二人で暮らす部屋に着いても、柚月は黙ったままだ。
 ハルはダウンジャケットをロフトに放り込み、柚月がキッチンにいることを確認する。気付かれないように、こっそり柚月の部屋に入った。
 
 紙袋はクローゼットの前に置いてあった。ちょっと見るだけだから、と、ハルはそっと紙袋の中を覗く。
 緑色の紙に包まれた長方形の箱が見えた。─── これってクリスマスプレゼントなんじゃ、と考えたハルは、背後に柚月が近付いていることに気が付かなかった。

「こら」
「わあ!?」
「わあ、じゃない。勝手に見るな」

「いいじゃん、ちょっとくらい、……要さんが自分の買ったのかと思ってさー」
 言いながら、柚月が誰かにプレゼントを買ったのだ、と察してハルは目を伏せた。
 ─── 自分の帰り道だと判っているあの通りの店で、自分へのプレゼントを買うはずがない。
 
 それに、柚月には自分以外にプレゼントを贈る相手がいくらでもいる。それは一般の、社交的な付き合いで、柚月がその相手に特別な感情を持っているわけではない、と判っている。
 
 知らなかったとはいえ、他人へのプレゼントをこっそり覗き見てしまい、さらに柚月が自分以外の人間にプレゼントを贈ることを知ってしまったハルはしゅんと肩を落とした。
「か、勝手に見て、ゴメン」
「……」
 
 柚月は腕を組んで大げさにため息を吐いた。紙袋を持ち上げて、中から長方形の箱を取り出す。
 うな垂れているハルに、無造作にそれを押し付けた。
「え、……なに?」
 
「知りたいんだろう。中身。見ていいぞ」
 渡された緑色の包み紙でラッピングされた箱を、ハルはまじまじと見つめる。赤いリボンが右上に付いたそれは、どう見てもクリスマス用のプレゼントだ。
 きっと自分にではない、そのプレゼントを開けることをためらい、柚月を見上げた。

 柚月はハルの戸惑いに気付き、ハルの手からそれを取り上げた。その手で、少し乱暴に包み紙を外していく。
「……あの、要さん、それプレゼントだろ、クリスマスの……要さんが、自分の買ったんだと思ってたからさ、オレ、……誰にあげるか知んないけど、ラッピング取っちゃったら、元に戻せなく」

「元に戻せなくてもいい」
 ぶっきらぼうに言って柚月は箱から柔らかそうな布地を取り出した。─── 淡い水色のグラデーションが入ったマフラー。
 柚月はそれをふわりとハルの肩の上にかけて、ひと巻きした。
「─── 気に入るかどうか、……判らないけど」

 

Photo

                                       イラスト:雪ひろと

 

 小さな声でぼそぼそと言いながら、マフラーを軽く直す柚月の手元にハルは目を落とす。 
 まさか、自分に? なんで?
「ちょ……待って、要さん、……どうして」 

「……恋人にクリスマスプレセントを贈るのが、そんなに変か?」
「いや、あの、ヘンとかじゃなくて……ヘンじゃないけど……オレに?」
「先週まであの店のショーウィンドウにあったんだ、それ。お前に似合いそうだと思って迷ってたら、ディスプレイ変わって……慌てて今日、買いに行った。もう売れたのかと思って焦ったぞ」

「───」
 レジの横で決まり悪そうに品物を受け取っていた柚月が思い浮かぶ。自分がショーウィンドウの向こう側にいるのを知りながら声もかけずに、気付いてなくて良かった、と言った柚月。
「……自分のじゃないと思っただろう。お前」
「だ、─── だって、オレがバイトの帰り、通るって判ってるのに。わざわざ、あのショップで」

「まさかお前に見られるとは思わなかった。もうないかもしれないって焦ってたし、……いつもなら素通りだろう?」
 そう言われればそうだ。あの店のディスプレイが変わって、柚月に似合いそうなマフラーを見かけたから、足を止めて値段を確かめる気になったのだ。
 
「クリスマスに渡そうと思ってたけど。─── まあ、今でもいいか。寒くなってきたし」
 柚月は自分が巻いたハルの首元のマフラーをしげしげと眺める。照れのせいか、目尻が少しだけ赤い。
 柚月の照れにつられたハルは、頬を火照らせて憎まれ口を利いてしまう。
 
「だ、だったら、中身見ていいなんて言わないで、どっか、隠しとけばよかったじゃん」
「どうせ買うとこ見られて、挙句にプレゼントだって知られたんだ。今さら隠しても遅いだろう。……それに、お前に浮気してるなんて誤解されたまま、クリスマスを迎えたくない」

「うわ……、言っとくけど、オレ、要さんが浮気してるなんてちっとも思わなかったからね! 要さんみたいに不器用なひとが、フタマタなんて器用なマネ、……そんな、器用なこと」
 出来るわけがない、と知っていて、「自分以外の人間のためにプレゼントを選ぶ柚月」に、心の中がもやもやしてしまった。
 
 ハルの気持ちを見透かしたように、柚月は笑みを浮かべる。
「そうだな。俺が浮気なんてしないって、お前が一番よく知ってる。─── で、お前はあの店で誰のクリスマスプレゼントを選んでたんだ?」
 低い柚月の問いに、言葉に詰まったハルは俯いて自分の首元を覆うマフラーをそっといじった。

「……すげー手触りイイね、これ。色もキレイだし……高かったんじゃね?」
「ごまかすな。……浮気相手か?」
 すっと柚月の指が伸びてきてハルの顎を撫でる。くすぐるような仕草にハルは首を横に振って逃れようとした。

「ち……っちが、違うに決まってんだろっ」
「へえ。じゃあ誰のだ」
 誰への品を見立てていたのか、白状しないハルの細い顎が軽く掴まれる。柚月の獲物を追い詰めるような目にハルは気付いた。
 徐々に二人の距離が縮まっていく。

 ─── 目を開けると、柚月の肩越し、すっかり暗くなった窓の向こう側に白く小さなものが舞っているのが見えた。
「……あ。ユキ」
「え?」
 
 柚月の腕からすっと逃れたハルは、外をよく見ようと窓に駆け寄り、きょろきょろと頭を振った。
 振り返って、柚月を手招きで呼び寄せる。
「要さん、ほら見て、雪だよ! 初雪だー」

「……あのな、ミハル……」
 思わず嘆息した柚月はそれでも、マフラーを巻き付けたままのハルの横に立ち、一緒に外を眺める。
 自分のそばで同じ景色を見ている彼を振り向いて、ハルは嬉しそうに笑った。
 

 

                                     end.

 

     .。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

 

 
   
 雪さん、素敵なイラストありがとうございます。o(_ _)oペコッ

 個人的に柚月の黒髪萌えです!(≧∇≦)(←バカ ┐(´-`)┌)
 
 最後まで読んで下さってありがとうございます。またお会い出来たら嬉しいです。

 
 
                                八月金魚 拝

           

    
      きみの手を引いて2:目次

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夏休み明け

 長かった夏休みも終わり、宿題の出来不出来はともかく、子ども達は無事学校へ行ってます。

 さあ本腰を入れて(いろいろと(^-^;)頑張るぞ、と思ったら、左手の中指を包丁でざっくりとやってしまいました。おうっ……痛い……(;ω;)

 バンソーコーが邪魔で、なおかつ痛い指をかばってしまうため、キーボード打つのが面倒なことに。くう、ただでさえ打つの遅いのに。

 なんかやる気を削がれる事故だなあ……(´・ω・`)ショボーン 

 台所仕事はゴム手でやってます。傷を見て「お母さん、だいじょうぶ~? だいじょうぶ~?」とやたら心配した息子たち……そして飽きると母のケガを忘れる息子たち。「なんでゴム手袋しとんの?」だって。そんなものさ……┐(´-`)┌

  

 それとメダカの養殖(^-^;?)ですが、100個ほどの卵から17匹大きくなりました~\(^o^)/

 いろいろとメダカの飼育を読み漁って、手探りでしたが、初めてにしては良かったほうじゃないかと。ヽ(´▽`)/

 そして今、2センチを超えた……ような気がする、大きい2匹を親メダカと一緒にしようと思ってるんですが、タイミングが判りません……。

 もういいのかな? いや、まだもうちょっと、中旬まで……月末まで? もっと大きくなってから? と、先延ばし中。

 どうなんだろう……もういいような、まだダメなような(;´д`) 判んないなあ……。

 

                                   

 
 

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